農家民宿まるつね
〜朝来市生野町〜

兵庫県但馬地域の南端に位置する朝来市生野町。「美人の湯」として知られる黒川温泉の近くにある築90年以上の古民家を農家民宿としてコンバージョン。2013年4月のオープン以来、日本人観光客のみならず多くの訪日外国人が訪れ、黒川地区の活性化に貢献しています。

まるつね改修前
まるつね改修後

古民家再生までの歩み

2011古くなった生家の解体を計画したが、夫の一言で解体を思い留まる
古民家活用に向けて検討を開始
2012移住促進アドバイザーの紹介で、古民家再生の専門家と出会う。活用に係る情報や助言を受ける
2012/06〜2012/08古民家再生促進支援事業(建物調査)
2012/08〜2012/09古民家再生促進支援事業(再生提案)
2012/10古民家の使用貸借契約を締結
古民家再生促進支援事業(改修工事費補助)申請、交付決定
2012/10〜2011/03改修工事
2011/03農家民宿をオープン(2日)
おおむね600人/年が利用(約500人/年が宿泊)。また、海外約20カ国から外国人観光客が来訪
宿泊客にオオサンショウウオ・ウォッチングをしているほか、生野町の雛祭りに合わせ人形を展示するなど各種イベントとも連携

先輩に聴く“古民家の魅力”

農家民宿まるつね 女将
黒田 真澄(くろだ ますみ)さん

母親が所有する古民家を借り受け、番頭さん(夫)と二人で“オオサンショウウオに会える宿”を経営。女将として農家民宿を切り盛りする傍ら、野山の草木で染めたショールなどの雑貨や手作りジャム等を製造・販売している。

古民家を再生したいと思うようになったきっかけは?

長らく空き家であった生家を解体する話が出た時、夫から「もったいない。何か活用できないかな?」と一言。私自身、日頃から故郷の人口減少や集落の衰退に強い危機感を持っていたので、都会から黒川に多くの人に来て欲しいという思いから、古民家を活かして黒川の活性化に貢献できればと思うようになりました。

古民家再生で一番苦労した事は?

長い間物置として使っていたので、家財の片付けが大変。古い家具などが沢山出てきましたが、知人の大学教授と研究室の学生さんに手伝ってもらいました。また、古くても使える家財道具はできるだけ再利用するよう心掛けました。

古民家を再生して良かった事は?

古民家を通じて多くの方々と出会い、黒川の魅力を知ってもらった事。これまでの生活では得られない貴重な体験。黒川の活性化にも少しはお役に立てたのではと思います。