古民家再生促進支援事業の概要

兵庫県内には優良な古民家が数多く存在していますが、その価値を認識されないまま解体されるケースが多くなっています。 そのため、既存ストックの有効活用、伝統的木造建築技術やまちなみ景観の維持・継承を目的として、県では地域の大工や建築士等による古民家再生を支援する「古民家再生促進支援事業」を2007年度(平成19年度)から下記のとおり実施しています。

対象となる古民家

築50年以上で、伝統的木造建築技術により建てられた住宅(併用住宅を含む)が対象です。

伝統的木造建築技術とは①~⑤をすべて満たすものです。

  • ①軸組構法で造られた建築物
  • ②接合金物に頼らない伝統的な継手・仕口を用いた建築物
  • ③筋かい等の斜材を多用せず「貫」を用いた建築物
  • ④主要な壁は土塗壁等の湿式工法を用いた建築物
  • ⑤屋根は和瓦又は茅葺き等伝統的素材を用いた建築物

支援の概要

建物調査

古民家の所有者からの申請により、専門家を無料で派遣して建物の調査を行い、修繕や再生の可能性のほか維持管理方法などをアドバイスします。

※「ひょうご住まいサポートセンター」に登録された古民家再生の専門家の中から地域性などを考慮して派遣します。

再生提案

建物調査を行った古民家のうち、特に再生を推奨するものについては、古民家の所有者からの申請により専門家を無料で派遣して、所有者の意向等を踏まえて再生手法を提案します。

※「ひょうご住まいサポートセンター」に登録された古民家再生の専門家の中から地域性などを考慮して派遣します。

フィジビリティ調査費補助

再生提案等を行った古民家のうち、提案された用途への持続的な施設運営に向け、実現可能性などをあらかじめ調査・検討する場合、地元市町を通じて調査費の一部を補助します。

  • 県補助額
    250千円かつ市町が補助する額の1/2以内
  • 補助条件
    • ・地元市町の調査費補助を受ける必要があります。
    • ・調査費の合計額が1,000千円以上のものに限ります。

改修工事費補助

再生提案を行った古民家、又は建物調査を行い再生・活用計画を自主的に提案した古民家で、地域活動や交流拠点、宿泊体験施設、店舗やレストランなど、地域の賑わいや活性化に資する施設(地域交流施設等)に再生する場合、地元市町と共同で改修工事費の一部を補助します。

※古民家を用途変更して活用するに当たり、都市計画法、建築基準法、消防法、旅館業法等の関係法令の許認可等が必要となる場合がありますので、関係法令の許認可担当部局等へ事前に御相談ください。

  • 県補助額
    対象工事費の額に応じて、下表のとおり(市町が補助する額を限度)
    対象工事費(百万円) 県補助金額(千円)
    歴史的建築物
    5〜10未満2,500
    10〜20未満3,5005,000
    20〜30未満8,500
    30〜10,000

    歴史的建築物とは①~④のいずれかに該当するものです。

    • ①景観法に基づく景観重要建造物
    • ②県又は市町の景観条例等に基づく景観形成重要建造物等
    • ③文化財保護法に基づく指定文化財、登録文化財又は重要伝統的建造物群保存地区の伝統的建造物
    • ④「ひょうごの近代住宅100選」に選定された住宅
  • 補助条件
    • ・地元市町の調査費補助を受ける必要があります。
    • ・改修後において一定の耐震性を確保する必要があります。
    • ・改修後10年間は地域交流施設等として活用する必要があります。(事業完了後の活用状況について、県に対して定期的に報告していただく必要があります。)
古民家再生促進支援事業 手続きの流れ